映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を観た勢いでネタバレ無しで紹介と感想を書いてみた

本日5/13公開の映画、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を観ました。

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なんと言ったらいいのでしょう。高校時代にTHE BACK HORNのライブをテレビ観たときの衝撃のような、言葉の端切れをこれでもかと詰め込んだ歌詞をPOPに昇華して鮮やかに見せるエンディング曲のthe Mirrazのような、それはそれは最高密度の作品なのです。

それはもう、縦横無尽にストーリーがMIXされ、リフレインによって輪郭がはっきりではなく、かといって見えないでもない、ギリギリのほどよさで提示してくる絶妙さなのです。

ーーとは言っていても、これを読んでいる人の多くがまだ映画を観ていない人だと思うので、今回はネタバレを限界まで避けた形で紹介したいと思います。まずはどんな作品かを見ていきましょう。

作品のあらすじ

こんな作品です。

「舟を編む」の石井裕也監督が、注目の詩人・最果タヒの同名詩集をもとに、都会の片隅で孤独を抱えて生きる現代の若い男女の繊細な恋愛模様を描き出す。看護師をしながら夜はガールズバーで働く美香は、言葉にできない不安や孤独を抱えつつ毎日をやり過ごしている。一方、工事現場で日雇いの仕事をしている慎二は、常に死の気配を感じながらも希望を求めてひたむきに生きていた。排他的な東京での生活にそれぞれ居心地の悪さを感じていた2人は、ある日偶然出会い、心を通わせていく。ヒロイン・美香役には、石橋凌と原田美枝子の次女で本作が映画初主演となる石橋静河を抜擢。「ぼくたちの家族」でも石井監督と組んだ池松壮亮が慎二役を演じる。

「映画.com」より( http://eiga.com/movie/85415/ 

「東京って、生きづらいよね」。一言で言ってしまえば、きっと多くの人がこの映画を観た後、そう感想を漏らすような映画かもしれません。

撮影の舞台が渋谷や新宿など、よく通るようなとこばかりが使用されていて、「ここ見たことあるとこだ!」が連発します。

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(写真はイメージです。※出典元

そしてもともとは最果タヒさんという方の詩集が元になっているとのこと。詩集の冒頭にある、「惑星の詩」にどうやらあるみたい。「詩集が原作の映画」とは、珍しいですね。

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(単行本『夜空はいつでも最高密度の青色だ』 ※出典元「最果タヒ(Tahi Saihate)公式ツイッター

実際観てどうだったの?

観ながら、そして観た後、ともに言葉が自分の内側からあふれんばかりにあふれるような、力がふつふつと湧き上がるような、なんとも不思議な気分です。

もう「東京ってやっぱり生きづらいよね」とかそんな話はどうでもいいんです。主人公の女性・美香と、男性・慎二の見せる「生きづらさ」が、食い入るように見てしまう、ヒリヒリとしたものに詰まっているのです。

そもそもまともに生きていける可能性なんて、都会に住もうが田舎に住もうが紛争地に住もうが港街で生まれようが、どこかに住めばなくなるような話ではありません。ある種「弱者」としての主人公二人のとがったものいいは、そんな風に思わされるほどに鋭い。

そろそろまとめ

僕はそんな「弱者」の味方でありたいです。便宜上「弱者」とか言ってますが、本質的にはだいぶ強いと思ってます。まともに生きて行けている方がおかしいんじゃないかと思うほど。

主人公二人は圧倒的に変わった二人ですが、もしもう映画を観た人がいるのなら、圧倒的な「弱さ」も「強さ」も同時に感じたのではないでしょうか。

「これが現実問題だよね」「家庭関係って難しいな」とかそんな言葉で終わらせてしまっては、あまりにもったいない作品です。

以上ネタバレを回避しながらの紹介と感想でした。