衣食が足りないことより困るのは「趣味がない」ことかもしれない

ほぼ日の「今日のダーリン」を朝起きて読んでおりましたら、今日はことさら「そうだなあ」と思うようなことばかりが書いてありました。

「衣食が足りていようが、少々不足してようが、人は趣味に向かって生きていく。」

「趣味」というのは、衣食ほどに「不足」を大変だとは感じないものです。

たとえば、砂漠地帯に放り出されて、「まずい、iPodがない」「今週発売のジャンプがどうしても読みたい」となることは、まずないでしょう。

とはいえ、です。

緊急事態でなくとも、少し衣食の足りてない状態。

たとえば、毎月の収支がなかなかあわず、お金のやりくりが難しいとき、ごはんは毎日食べているけど、安いもので済ませている、などのとき。

いろいろあると思いますが、そういうときほど、僕は趣味のことを考えてしまいます。

「あの音楽を聴こう」

「今週末のライブが楽しみだ」

「疲れているけど山にのぼろう」

そんなことばかりを考えるのは、生活が大変な分、ずいぶんと楽しく感じるからなのかもしれません。

同じような話を見つけました。

Spotify発祥の地、アイスランドで昔「金融破綻」が起きたそうです。まさに衣食の苦しいときです。

「苦しいときにこそアイスランド人は、もっと音楽を求めたんだ」(『さよなら未来』p.137)

と、とあるCDショップのオーナーさんが語っていたように、

金融破綻で苦しいときにもかかわらず、CDや本の売上は落ちなかった、むしろ伸びたくらいだったとのこと。

気づけば、僕はこれまで、どんなときも趣味のことばかり考えてきました。

アイスランド人のように、お金がないときでも、本や音楽のことにお金をそそぎこむことを、やめることはできませんでした。

まさに、趣味に生かされているなと。

では、そんな趣味とは何か。

「今日のダーリン」に戻ると、こう書いてあります。

「趣味とは、明日も生きたいと思わせてくれるもの。
 またの名を、たのしみ」そういうことだ。

趣味は本当に「明日も生きたい」と前向きな気持ちにさせてくれるもの。

だからこそ趣味はいろいろあってもいいと思いますし、一つ趣味が増えると、「たのしみ」は何乗にもかけあわさっていきます。

「趣味がない」という人がいます。

けれども話をきいてみると、好きなお店や、リビングのこだわりの家具があったり、スマホのカバーを「ああでもない、こうでもない」と毎週のように吟味していたりと、
「明日を生きるたのしみ」をつくるのが上手な人って、けっこういます。

だから僕は本当の意味で「趣味がない」という人は、そうそうお目にかかることはないんだろうなと思っています。

世界を広く見渡せば、今ほど衣食の足りている時代というのはありません。

もちろん、まだ衣食に本当に困っている人も大勢いることは、重々承知の上ですが、より増えているのが「趣味がない」ことに困っている人です。

「たのしみがない」「生きがいがない」というのは、ずいぶんとつらいもの。僕にとってそんな、衣食が満たされないことよりもつらいものを「たのしみ」に変えてくれる、音楽や本の作り手は、やっぱり偉大です。

そして、趣味的なものは、他にもあまたあふれています。ただ、趣味的なものほど、どんどんと生まれては消えていくものばかり。

だからこそそんな中で、長く続く「たのしみ」をつくって、それをみんなで分かち合えたら、きっとすばらしいんじゃないかなと思います。

それでは今日はこのへんで。

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Photo by Nil Castellví on Unsplash