引っ越しをした。部屋の窓から外をみやれば、見渡す限りのマンションと高層ビル。真下には大きな交差点。そして深夜になれば高速で飛ばしまくる車が現れるのだと気がついた。そう、ここはそんな、渋谷のまん中みたいな場所みたいだ。
引っ越してきたのは、4月からちょうど新社会人となるからだ。できればこれまで住んでいた、家賃が14,000円という破格の寮に住んでいたかったのだけれど、どうやらそこは大学生ではないと住めないみたいで、新しく家を探すこととなった。
そんなわけで「春からどこに住もうか」なんてことを考えていた。「できれば渋谷にある会社から歩いていけるところがいいな」と思い、渋谷近辺で、池尻大橋とかそのあたりを探してみることに。
しかしまあ、高い。いろいろ物件を見ていると、9万や10万円が相場みたいだ。
僕の住まいの条件なんて、「ゴキブリがでない」「銭湯が近くにある」くらいだからボロッボロのアパートでも全然いいのだけど、そうそう渋谷近辺で安いところなんてないみたいだ。しかも月に10万円とか払っても会社まで歩いて30分とかって考えると、もはや会社は電車でいけばいいので、少し遠くて安いところでええやん、となりそうなものだ。って、多くの人は思っているのかなあ。
でも、だ。やっぱり会社には歩いていきたい。
渋谷近辺の電車の混雑具合はそれはまあひどいですし、なにより毎日それで多くの時間とストレスが消費されていくのだ。これもまあ、多くの人が我慢していることのひとつだろうけども。
「(頼む!!!!!!会社の近くにいい物件あらわれてくれ!!!!!!)」
と1週間くらい思い続けていたある日、「そういえば渋谷でアパート引き払うんだけど、住まない?」と知り合いの方から声をかけられた。
「いきます」
と思わず答えていた。
(はい、ここでBGMが流れ始めます。)
そこからはどんどんと話が進んでいった。家賃を聞いたら「15万くらい」と聞いてびっくりたまげたわけだが、「誰かとシェアハウスをすればええやん」というわけで友人を一人捕まえ一緒に住んで家賃も折半することに。
部屋はもはやワンフロアみたいな場所だ。部屋なんてない。しかもめちゃくちゃ広い。コワーキングスペースでも開業できるんじゃないかってくらい広い。ひとまず今はスペースをもてあましているから、MONO NO AWAREをかけて部屋中に響鳴らすくらいのことしかできない。
新居に来たのですが、「本、くつ箱に入れてみたら?」ってやったらめっちゃよい感じではないですか。名案すぎる。 pic.twitter.com/LHMJoG7r45
— 森園 凌成 / もりぞー (@morizooo0825) March 21, 2018
というわけで、会社まで歩いて徒歩1分という「会社の寮かよ!」みたいな場所に無事住むことができた。望みは願ってみるもんだなあ。
それでいていかつ「ゴキブリがでない」「銭湯が近くにある」という2大条件を満たしているところに部屋を借り、今はその部屋から窓の外を眺めながら書いている。けっこうマンション多くてこんな場所にも住んでいる人が多いことにあらためて驚く。
さて、あとは部屋の仕切りのカーテンを準備したり、見そびれていた映画でも観たり、カレーでも食べに散歩に出かけたりしようかと思う。住む場所というのは変わるたびに、新鮮な気持ちになるね。