今年も思えばいろいろな音楽を聴いてきました。
大学時代ほどではありませんが、新譜を追いかけ、ライブへバンドを追いかけ、ラジオでは音楽の話をし続ける。そんな一年でした。
というわけで今回は邦楽ロックに限定して、2018年にリリースされて出会った曲の中でも特別によかった、至極の10曲を紹介していきたいと思います。
Yogee New Waves 『Bluemin’ Days』
「Bluemin’ Days」。Blue(青さ)とBlooming(花が咲くさま)を掛け合わせた、体中に風の抜けるような曲。
この間、ヨギーのギターボーカルの角舘さんが「僕は夏のはじまりと、夏のおわりに曲を作ることが多いんだ」と言ってて、すごく腑に落ちました。「Bluemin’ Days」はヨギーの曲の中でもとりわけ夏がつまったみたいな曲です。
MONO NO AWARE 『東京』
次は「MONO NO AWARE」の「東京」という曲。今年リリースされたアルバム『AHA』に収録されている一曲です。
「『東京』がタイトルの曲の名曲率が高すぎる説」が巷ではあったりなかったりするのですが、「MONO NO AWARE」の「東京」も、例にもれず名曲です。
※他の「東京」ソングについてはこちら。
そういえば今年渋谷に引っ越してきたころは「井戸育ち」ばかり聴いていたことを思い出しました。
FINLANDS 『ガールフレンズ』
今年出会ったバンドの中でも一際印象に残っているバンドがFINLANDS。
10月に渋谷クアトロでのツアーファイナルにいって初めて観たのですが、これがすばらしくて。力強くも優しい塩入さんの歌声と、クールなイメージを覆すほどの熱量高いライブにやられてしまいました。
曲を紹介し続けていてそろそろ形容するのが難しくなってきたのですが、なんというかFINLANDSの曲は「磨かれた」感があって、それがある種の美しさなのだと思います。だってこんなに手紙みたいに届く歌はないから。
ベランダ 『エニウェア』
ある日ラジオから聴こえてきて「この曲、誰の曲?」と思わず気になって調べたら「ベランダ」という京都のバンドでした。
とりわけ目立ったポイントがあるわけでも、派手なサウンドがあるわけでもない、なんというか「ベランダ」感のあるバンド。
シンプルにいいんですよね。ベランダには、派手なものもおしゃれなものもいらない。でも毎日座るのにフィットしたベンチがあって最高、みたいな心地よさがたまらなく好きです。そして「エニウェア」はどうしてこんなに口ずさみたくなってしまうんだろう。
The Wisely Brothers 『庭を出て』
今年の夏はThe Wisely Brothersばかり聴いてました。あとこの前下北沢の喫茶店にいったらThe Wisely Brothersのアルバムが流れててうれしい気分になりました。
とにかくどの曲もいい具合に肩の力が抜けていて、遊び心にあふれたアレンジとこだわり抜いた絶妙なサウンドが最高な女性3人組のバンド。
おすすめしたい曲ばかりなのですが、たまたま昨日今年リリースされたアルバムを聴いていたら「庭をでて」の颯爽とした感じにたまらない気持ちになったのでこちらおすすめさせていただきます。
cero 『魚の骨 鳥の羽根』
ここだけの話、「好きなカレーのお店は?」と聞かれてよく答えるのが阿佐ヶ谷にあるタイ料理屋さん「ピッキーヌ」。ここのグリーンカレーが絶品でして。
で、このお店を知ったのが、大好きなバンド「cero」の高城さんが雑誌でおすすめしたことがきっかけでした。
そろそろ音楽の話に戻りますね。
今年発売されたceroのアルバム「POLY LIFE MULTI SOUL」は間違いなく今年出会った中でもトップ3に入るくらいに好きなアルバム。
フジロックの帰りの車の中できいたら最高だったのでたぶんドライブに行く方は車中で流してみるといいと思います。
羊文学 『Step』
みずみずしさと繊細さ。羊文学の美しさがぎゅっとつまったのがこの「Step」という曲。
2年前のフジロックのステージで観て以来ライブにも足繁く通い続けていてそろそろ親みたいな気分ですが、今年夏にリリースされた初のフルアルバム「若者たちへ」が出たときの感慨っぷりったらもうなかったです。
Gateballers 『イメージ』
GOING UNDER GROUNDの(松本)素生さんを、「バンド辞めようかとおもった」と言わしめたのが、この「イメージ」が収録されているアルバム『「The all」=「Poem」』らしいです。
僕にとっても「事件」みたいなアルバムが出てしまった感しかないのですが、本当にGateballersは「〇〇っぽさ」がなくて、不思議で最高なバンドだとつくづく思います。
アルバムの中の曲だと「タネとしかけ」が一番好きです。
D.A.N. 『Sundance』
最後はD.A.N.。
「色のなさ」という、紅一点ということばがあれば「無色一点」ともいうべき、珍しさと普遍性をもったバンドもりぞー日記 #71 バンド「D.A.N.」が生む、「”色のない”楽しさ」について。
とも以前にライブをみて思ったように、”色のなさ”がたいへんにすばらしいバンドなんだけれども、今年のアルバムは脳内がトリップしそうなインドネシアの民族音楽みたいに、純粋な”楽しさ”を追求した、洗練度が最高値まで達した作品、とでもいってもいいくらいだと思います。
SundanceのPVもすばらしくいいなあ……。
プレイリストにまとめました
まとめて聴けるように、今回紹介した10曲をSpotifyのプレイリストにまとめてみたのでよかったらどうぞ。
おわりに
というわけで2018年版、おすすめの邦楽ロックバンドと至極の10曲をご紹介させていただきました。
あまりにも厳選をしすぎてしまったため、思いの外時間がかかってしまいました……(笑)。
「全然聴いたことないバンドばっかりだった!」という人も多いと思いますが、この中で気になった曲がひとつでもあったらうれしいです。
今度は洋楽版のまとめも作ってみようかと思います。
ではでは。