短い言葉で伝えることの難しさと、いろいろな自分の力を借りた文章のこと

短い言葉で伝えることの難しさと、いろいろな自分の力を借りた文章のこと

Created
January 16, 2020
Tag
Essay

短い言葉であればあるほど、難しいと感じるのは昔からのこと。ただつらつらと書けばいいだけであれば、いくらでも書ける。学生時代の「感想レポート」や、夏休みの日記など、ただ長く書けばいいものであれば、なんなく書けたものだった。

ただ、しっかり人に届けたい文章、読んでよかったなと思ってもらえる文章を書こうとすると、途端に短くまとめるのが難しい、と感じる。note だってそうかもしれないが、この日記のような短さで伝わるところまで目指すのは、至難のわざだ。

一定の長さはそれだけで説得力を生むことすらある。反対に短い文章だと、1つひとつの言葉の質量が少し重くなる。語りきれないことだってある。納得のいく理由を説明しきれないこと、誤解を招いてしまうことだってある。不安になればなるほど、文章は長くなる。

だからこそ不安なときほど、「文章が冗長になってないか」と読み返す。この日記はただ思いつくままに書いているので読み返すことはないけれど、ふだん扱っている文章は、不安だからこそまずは一気に書き切ろう、しっかり読み返そう、ということを自分に言い聞かせている。文章に不備があるときのたいていの原因は、「もうひとりの自分」で読みかえせていないことにある。いろんな人に届けるには、いろいろな自分の力を借りなければならない。